「老後になって夫婦の夜の営みがなくなった」
「長年一緒に暮らしているけれど、スキンシップが減った」
「セックスレスになった夫婦は、これからどうすればいい?」
年齢を重ねると、夫婦の性生活について悩む人も少なくありません。
子育てや仕事が一段落し、夫婦二人で過ごす時間が増える一方、身体の変化や生活習慣の変化によって、若い頃とは夫婦関係が変わっていくことがあります。
しかし、老後のセックスレス=夫婦の愛情がなくなった、というわけではありません。
夫婦によって性生活への考え方は違います。
大切なのは、周囲と比較するのではなく、これからの二人にとって心地よい夫婦関係を考えることです。

老後のセックスレスとは?
セックスレスという言葉から「性交渉がない状態」だけをイメージする人もいます。
しかし、夫婦にとって性生活の意味や頻度はそれぞれ違います。
性交渉がなくても、
- 一緒に食事をする
- 手をつなぐ
- 会話を楽しむ
- 一緒に旅行する
- 寝る前に話をする
など、親密な関係を保っている夫婦もいます。
そのため、性生活がないことだけで夫婦関係の良し悪しを判断する必要はありません。
問題になるのは、夫婦のどちらかが現在の状態に悩んでいる場合です。
老後にセックスレスになる主な原因
1.年齢による身体の変化
年齢を重ねると、男女ともに身体に変化が現れます。
若い頃と比べて性欲や身体的な反応が変化することもあります。
女性では閉経に伴うホルモン環境の変化などにより、性交時の痛みや乾燥などが起こる場合があります。
男性でも勃起に関する悩みなどが出てくることがあります。
こうした身体の変化は、必ずしも相手への愛情がなくなったことを意味するものではありません。
2.夫婦の生活リズムが変わる
定年退職をすると、それまで仕事中心だった生活が変わります。
夫婦が一緒にいる時間が増える一方で、
「一人の時間が減った」
「生活リズムが合わない」
など、新たなストレスを感じる場合もあります。
夫婦関係を良好に保つには、二人の時間だけでなく、それぞれが自由に過ごす時間も大切です。
3.会話が減っている
長年一緒にいる夫婦ほど、会話が少なくなってしまうことがあります。
「今日は何を食べる?」
「買い物に行ってくるね」
といった生活上の会話だけになっていないでしょうか。
夫婦の気持ちや将来について話す機会が減ると、心の距離を感じることがあります。
4.夫婦として慣れすぎている
結婚生活が長くなると、相手がいることが当たり前になります。
恋人時代には「会いたい」と思っていたのに、いつの間にか相手への感謝や愛情を言葉にしなくなっていることもあります。
これは必ずしも愛情がなくなったという意味ではありません。
愛情表現の方法が変わったとも考えられます。
5.健康や体力への不安
老後は健康への関心も高まります。
疲れやすくなったり、睡眠の問題を抱えたり、持病の治療などで性生活に積極的になれない場合もあります。
身体に気になる症状がある場合は、無理をせず医療機関に相談しましょう。
老後のセックスレスを改善する7つの方法
1.まずは夫婦の会話を増やす
性生活を改善しようとして、いきなり「もっと夜の営みを増やそう」と話す必要はありません。
まずは夫婦で話す時間を増やしましょう。
「今度どこへ行こうか?」
「老後はどんな生活をしたい?」
「一緒にやってみたいことはある?」
など、将来について話すのもおすすめです。
2.スキンシップから始める
性交渉だけがスキンシップではありません。
例えば、
- 手をつなぐ
- 肩に触れる
- 隣に座る
- ハグをする
- 肩や背中を軽くマッサージする
などがあります。
相手が嫌がらない範囲で、自然な触れ合いから始めてみましょう。
3.「ありがとう」を伝える
長年一緒に暮らしていると、感謝の言葉が少なくなりがちです。
「ありがとう」
「助かったよ」
「いつもお疲れさま」
といった言葉を意識して伝えてみましょう。
小さな言葉でも、夫婦関係を見直すきっかけになります。
4.夫婦二人で出かける
家の中だけで過ごしていると、生活がマンネリ化することがあります。
そこで、
- 散歩
- 映画
- ランチ
- 温泉
- 日帰り旅行
- 趣味
などを一緒に楽しんでみましょう。
新しい体験が夫婦の会話を増やすきっかけになります。
5.寝室について話し合う
夫婦の寝室も一度見直してみましょう。
同じ寝室で寝ることが快適な夫婦もいれば、別々の部屋で寝たほうがよく眠れる夫婦もいます。
重要なのは「同じ寝室で寝ること」そのものではありません。
お互いが快適に過ごせる環境をつくることです。
6.性生活について率直に話す
どちらか一方がセックスレスに悩んでいる場合は、自分の気持ちを伝えることも大切です。
ただし、相手を責めるような言い方は避けましょう。
「どうしてしてくれないの?」
ではなく、
「これからも仲良く過ごしたい」
「もう少しスキンシップがあるとうれしい」
など、自分の気持ちとして伝えると話しやすくなります。
もちろん、夫婦であっても性的なことについてはお互いの同意と意思を尊重することが大切です。
7.「セックスレス解消」だけを目標にしない
ここは老後の夫婦関係を考えるうえで重要なポイントです。
セックスレスを解消することだけが、夫婦関係を良くする方法ではありません。
例えば、
一緒に食事をする。
旅行に行く。
手をつなぐ。
会話をする。
趣味を共有する。
お互いの健康を気遣う。
こうしたことも夫婦の親密さにつながります。
老後はスキンシップの形を変えてもいい
若い頃は性生活が夫婦の親密さの中心だったとしても、年齢を重ねるにつれて関係が変化することがあります。
60代、70代、80代と年齢を重ねても、夫婦の愛情表現は一つではありません。
「一緒にいると安心する」
「困ったときに助けてくれる」
「一緒に食事をするのが楽しい」
という気持ちも、夫婦にとって大切な愛情です。
セックスレスでも仲の良い夫婦はいる
「セックスレスだから夫婦仲が悪い」と決めつける必要はありません。
夫婦二人が現在の関係に満足しているのであれば、それも一つの夫婦の形です。
一方で、
「本当はもっと触れ合いたい」
「夫婦として距離を縮めたい」
と感じているのであれば、その気持ちを無視する必要もありません。
大切なのは、夫婦それぞれの希望を話し合うことです。
老後の夫婦生活で大切なのは「二人のペース」
インターネットや周囲の話を見て、
「自分たち夫婦はおかしいのでは?」
と考える必要はありません。
性生活の頻度も、スキンシップの形も、夫婦によって違います。
他の夫婦を基準にするのではなく、
「自分たちはどんな老後を一緒に過ごしたいのか」
を考えてみましょう。
まとめ|老後のセックスレスは夫婦関係を見直すきっかけ
老後のセックスレスには、年齢による身体の変化、生活リズム、夫婦の会話不足、健康や体力など、さまざまな原因があります。
しかし、セックスレスだからといって、必ずしも愛情がなくなったわけではありません。
もし夫婦のどちらかが悩んでいるなら、
- 会話を増やす
- スキンシップを取り入れる
- 感謝を伝える
- 二人で出かける
- 将来について話す
- お互いの気持ちを尊重する
- 必要に応じて医療機関などに相談する
といった方法から、無理なく始めてみましょう。
老後は、夫婦にとって新しい人生のステージです。
若い頃と同じ夫婦関係を取り戻すことだけを目標にする必要はありません。
「一緒にいると安心できる」「これからも二人で楽しく暮らしたい」
そう思える関係を、二人のペースでつくっていくことが大切です。

