60代・70代になると、「夜中に何度も目が覚める」「朝早く起きてしまう」「十分に寝たはずなのに疲れが取れない」といった睡眠の悩みを感じる人がいます。
年齢とともに睡眠のリズムは変化しますが、眠りの悩みをすべて年齢のせいにする必要はありません。生活習慣や寝室環境を見直すことで、睡眠を改善できる場合があります。
特に老後は、夫婦で健康に暮らし、散歩や旅行、趣味を楽しむためにも、質のよい睡眠が大切です。
この記事では、60代・70代に多い睡眠の悩み、考えられる原因、今日からできる対策、医療機関に相談したい症状についてわかりやすく解説します。
1.60代・70代に多い睡眠の悩み
夜中に何度も目が覚める
60代・70代になると、夜中に目が覚める回数が増えたと感じることがあります。
考えられる原因には、加齢による睡眠の変化、トイレに行く回数の増加、寝室の温度、痛みやストレスなどがあります。
まずは、寝る前の水分やカフェインのとり方、室温、日中の活動量などを見直してみましょう。夜間の頻尿が続く場合は、泌尿器科などで相談することも大切です。
朝早く目が覚めてしまう
以前より早い時間に目が覚め、その後眠れなくなることもあります。
年齢とともに体内時計が変化し、早寝早起きの傾向が強くなる場合があります。
ただし、早朝に目覚めることで日中の生活に支障が出る場合や、気分の落ち込みなどを伴う場合は、医療機関への相談を検討しましょう。
十分寝たはずなのに疲れが取れない
睡眠時間を確保していても、朝から疲労感が残ることがあります。
睡眠の質が低下しているほか、睡眠時無呼吸症候群、薬の影響、痛みなどが関係している可能性もあります。
強いいびきや睡眠中の呼吸停止を指摘された場合は、放置せず医師に相談してください。
いびきや睡眠中の呼吸が気になる
大きないびきや、睡眠中に呼吸が止まるような症状は、睡眠時無呼吸症候群のサインである可能性があります。
睡眠の質が低下するだけでなく、日中の強い眠気などにつながることもあります。気になる症状がある場合は、かかりつけ医などに相談しましょう。
2.60代・70代の睡眠の質を高める7つの方法
① 起きる時間をなるべく一定にする
睡眠のリズムを整えるには、毎朝なるべく同じ時間に起きることが役立ちます。
休日だからといって極端に起床時間を変えるのではなく、生活リズムを安定させましょう。
② 朝の光を浴びる
朝にカーテンを開けて自然光を浴びることは、体内時計を整える助けになります。
天候や体調に合わせて、窓辺で過ごしたり、近所を散歩したりするのもよいでしょう。
③ 日中に適度な運動をする
ウォーキングや軽い体操など、無理のない運動を習慣にしましょう。
日中に活動することで、夜に自然な眠気を感じやすくなる場合があります。激しい運動を就寝直前に行うことは避け、体調に合わせて調整してください。
④ 寝る前の過ごし方を見直す
寝る直前までスマートフォンを見たり、悩み事を考え続けたりすると、気持ちが落ち着かないことがあります。
就寝前は照明を少し暗くし、読書や静かな音楽など、自分がリラックスできる時間を作りましょう。
夕方以降のカフェインや、寝酒にも注意が必要です。アルコールは寝つきをよく感じさせることがありますが、睡眠を浅くする場合があります。
⑤ 寝室の温度・湿度・明るさを整える
寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、睡眠が妨げられることがあります。
エアコンや寝具を活用して、季節に合った快適な環境を整えましょう。照明や外からの騒音も見直してみてください。
⑥ 自分に合った枕や寝具を選ぶ
枕やマットレスは、首や肩への負担、寝返りのしやすさなどに関係します。
枕を選ぶときは、高さや硬さ、寝姿勢との相性を確認しましょう。高価な寝具を購入すれば必ず眠れるようになるわけではありません。まずは今使っている寝具に不快感がないか確認することが大切です。
⑦ 日中の眠気が強い場合は専門家に相談する
睡眠の悩みが長く続く場合は、自己判断だけで解決しようとしないことも重要です。
特に、次のような症状がある場合は医療機関に相談しましょう。
- 大きないびきや睡眠中の呼吸停止
- 日中の強い眠気
- 長期間続く不眠
- 夜間の頻尿がひどい
- 痛みや息苦しさで眠れない
- 睡眠の悩みによって日常生活に支障が出ている
睡眠薬や市販薬を自己判断で増やしたり、他人の薬を使ったりすることは避けてください。

3.夫婦で睡眠の悩みを解決するために
老後は夫婦で過ごす時間が増える一方、睡眠の悩みが夫婦の生活に影響することもあります。
例えば、片方のいびきで相手が眠れない、就寝時間が違う、エアコンの温度の好みが合わないといった問題です。
このような場合は、我慢するだけでなく、二人で解決方法を話し合いましょう。
- 寝室の温度や照明を調整する
- 寝具をそれぞれに合うものにする
- いびきが気になる場合は医療機関に相談する
- 必要に応じて寝室を分けることも検討する
- 相手の睡眠を妨げない生活習慣を意識する
別々の部屋で寝ることがあっても、夫婦仲が悪いとは限りません。お互いがよく眠れる方法を選ぶことが大切です。
4.60代・70代の睡眠に関するよくある質問
Q.60代・70代は何時間寝ればよいですか?
必要な睡眠時間には個人差があります。年齢や体調、日中の活動量によっても異なるため、時間だけで判断しないことが大切です。日中に強い眠気がなく、十分に休めているかも確認しましょう。
Q.昼寝をしても大丈夫ですか?
日中に眠気がある場合、短い昼寝が役立つことがあります。目安として午後の早い時間に20〜30分程度にとどめると、夜の睡眠への影響を抑えやすくなります。ただし、昼寝をすると夜に眠れなくなる場合は、時間や長さを見直してください。
Q.夜中にトイレで起きるのは年齢のせいですか?
年齢に伴う変化が関係する場合もありますが、前立腺の問題、膀胱の病気、糖尿病、薬の影響など、さまざまな原因が考えられます。頻繁に起きて睡眠が妨げられる場合は、医療機関で相談しましょう。
Q.枕を変えると睡眠は改善しますか?
枕が体に合っていない場合、首や肩の不快感を軽減できる可能性があります。ただし、不眠の原因が病気や生活習慣にある場合、枕を変えるだけでは解決しないことがあります。
まとめ|睡眠を整えて、元気な老後を夫婦で楽しもう
60代・70代になると、夜中に目が覚める、朝早く起きる、疲れが取れないなど、睡眠についての悩みが出てくることがあります。
しかし、毎日の生活習慣や寝室環境を見直すことで、睡眠を改善できる場合があります。
今回紹介したポイントを振り返りましょう。
- 起きる時間をなるべく一定にする
- 朝の光を浴びる
- 日中に適度な運動をする
- 寝る前の過ごし方を見直す
- 寝室の環境を整える
- 自分に合った枕や寝具を選ぶ
- 症状が続く場合は医療機関に相談する
睡眠を整えることは、健康的な毎日を送るための大切な一歩です。
夫婦で散歩をしたり、寝室の環境を見直したりしながら、できることから始めてみましょう。
いつまでも元気に旅行や趣味を楽しめるように、毎日の睡眠を大切にしていきたいですね。


