「最近、夫婦の会話が減った」
「以前はスキンシップがあったのに、今ではほとんどない」
「夫婦として仲は悪くないけれど、性生活がなくなった」
このような悩みを抱えている夫婦は少なくありません。
特に40代、50代、60代になると、仕事や子育て、家事、体の変化など、さまざまな要因が重なり、夫婦の性生活が少なくなることがあります。
では、夫婦がセックスレスになる原因は何なのでしょうか?
この記事では、夫婦のセックスレスの主な原因から、年齢による変化、夫婦関係への影響、改善するための方法まで詳しく解説します。

夫婦のセックスレスとは?
セックスレスという言葉は、単純に「性交渉の回数が少ない」という意味だけではありません。
日本性科学会では、特別な事情がないにもかかわらず、カップルの合意した性交やセクシュアル・コンタクトが1か月以上なく、その後も長期化することが予想される場合を「セックスレス・カップル」としています。
ただし、性生活の頻度には夫婦それぞれの価値観があります。
月に何度も性生活があっても一方が不満を感じている場合もあれば、性生活がなくても夫婦双方が幸せに暮らしている場合もあります。
そのため、重要なのは回数だけではありません。
夫婦のどちらかが寂しさや苦痛を感じているかどうかも重要なポイントになります。
夫婦がセックスレスになる主な原因
夫婦のセックスレスには、一つだけの原因ではなく、複数の要因が重なっていることがあります。
ここでは代表的な原因を紹介します。
1.夫婦の会話が減っている
セックスレスの原因として考えられるのが、夫婦のコミュニケーション不足です。
結婚生活が長くなると、
「今日の夕食どうする?」
「買い物に行ってくる」
「明日は何時に出る?」
など、生活に必要な会話ばかりになってしまうことがあります。
もちろん日常会話も大切ですが、夫婦の気持ちを話す時間がなくなると、心の距離も少しずつ離れてしまうことがあります。
「最近どう感じている?」
「これから二人で何をしたい?」
など、夫婦の関係そのものについて話す時間も大切です。
2.仕事や家事で疲れている
40代、50代の夫婦では、仕事や家事などによる疲労が性生活に影響することがあります。
仕事から帰ってきて、
- 食事
- 洗濯
- 掃除
- 子どものこと
- 親の介護
- 翌日の仕事
などを考えていると、夫婦の時間を持つ余裕がなくなることがあります。
特に「疲れているから今日は無理」という状態が続くと、いつの間にか性生活そのものがなくなってしまうことがあります。
3.年齢による身体の変化
年齢を重ねることによる身体の変化も、性生活に影響します。
男性の場合は、性欲や勃起機能などに変化が生じることがあります。
女性の場合も、女性ホルモンの変化などによって、性欲の変化や腟の乾燥、性交時の痛みなどが起こることがあります。
重要なのは、こうした変化を「愛情がなくなった」と決めつけないことです。
身体的な問題が背景にある場合には、医療機関に相談することで改善につながるケースもあります。
4.夫婦が「家族」になってしまった
結婚して10年、20年、30年と時間が経つと、夫婦は恋人というより「家族」という感覚が強くなることがあります。
これは必ずしも悪いことではありません。
むしろ、
「この人と一緒にいると安心する」
「困ったときには助けてくれる」
という信頼関係が築かれているともいえます。
しかし、その一方で「男女として見る」という感覚が薄れてしまう場合があります。
5.夫婦間の不満が積み重なっている
性生活だけを見るのではなく、普段の夫婦関係にも目を向ける必要があります。
例えば、
「家事を手伝ってくれない」
「子育てを任せきりにされた」
「話を聞いてくれない」
「感謝の言葉がない」
など、長年の不満が積み重なると、相手に触れたいという気持ちがなくなることがあります。
セックスレスを改善したいのであれば、性生活だけを変えようとするのではなく、こうした日常の不満を一つずつ解消することも大切です。
6.性欲の強さに夫婦差がある
夫婦のセックスレスで難しいのが、夫婦間の性欲の違いです。
例えば、
夫は性生活を増やしたい。
妻はあまりしたくない。
という場合があります。
反対のケースもあります。
このとき、
「愛しているなら応じてくれるはず」
「もう年齢だから必要ない」
などと決めつけると、夫婦関係がさらに悪化する可能性があります。
まずは相手の気持ちを聞くことが重要です。
7.スキンシップがなくなった
セックスレスになる前に、スキンシップそのものが減っている夫婦もいます。
例えば、
- 手をつながなくなった
- ハグをしなくなった
- 肩に触れなくなった
- 一緒に寝なくなった
- 外出する機会が減った
などです。
性生活だけを突然復活させようとするよりも、まずは自然なスキンシップを取り戻すことから始める方法があります。

8.性生活に対するプレッシャーがある
一度セックスレスになると、
「今さら誘うのは恥ずかしい」
「断られたらどうしよう」
「応じなければいけないのでは?」
といったプレッシャーが生まれることがあります。
このプレッシャーが強くなるほど、夫婦の距離がさらに遠くなる場合があります。
性生活を義務にするのではなく、夫婦がお互いの気持ちを尊重することが大切です。

40代夫婦がセックスレスになる原因
40代は、仕事や子育てなどで忙しい時期です。
特に、
仕事+家事+育児+夫婦関係
という複数の負担が重なることがあります。
また、身体の変化を感じ始める年代でもあります。
「昔のように疲れが取れない」
「仕事から帰ると何もしたくない」
という状態になると、性生活が後回しになることがあります。
40代夫婦の場合、まずは夫婦二人で過ごす時間を作ることが大切です。
50代夫婦がセックスレスになる原因
50代になると、子どもの独立や更年期など、生活環境が大きく変化することがあります。
これまで子育て中心だった夫婦が、突然「二人の生活」に戻るケースもあります。
そこで、
「夫婦二人で何をすればいいのかわからない」
という状態になることもあります。
だからこそ、50代からは性生活だけではなく、旅行、外食、散歩、趣味など、夫婦で楽しめる時間を増やすことが重要です。
60代・老後のセックスレスはどう考える?
60代以降になると、性生活に対する価値観もさらに多様になります。
性生活を楽しみたい夫婦もいれば、
「これからは夫婦で穏やかに暮らしたい」
と考える夫婦もいます。
どちらが正しいということではありません。
大切なのは、夫婦の双方が納得していることです。
性生活がなくても、
「毎日会話をする」
「一緒に食事をする」
「旅行をする」
「困ったときに助け合う」
という関係なら、十分に幸せな夫婦生活を築くことができます。
夫婦のセックスレスを改善する方法
では、セックスレスを改善したい場合には、何から始めればいいのでしょうか?
まずは会話を増やす
いきなり性生活について話すのが難しい場合は、日常会話から始めましょう。
「最近どう?」
「今度どこかに行かない?」
「一緒に食事に行こう」
など、夫婦二人の時間を増やしていきます。
「ありがとう」を伝える
長年一緒にいると、相手がしてくれることを当たり前に感じてしまいます。
しかし、
「ありがとう」
「助かっているよ」
「一緒にいられて安心する」
という言葉は、夫婦関係を良くするきっかけになります。
スキンシップを大切にする
いきなり性生活を目指す必要はありません。
手をつなぐ、肩に触れる、ハグをするなど、夫婦が心地よいと感じる範囲のスキンシップから始める方法があります。
もちろん、相手が嫌がる場合は無理に行わないことが大切です。
二人で出かける
長年の結婚生活では、「家族としての予定」はあっても「夫婦二人の予定」が少なくなることがあります。
近所のレストラン、温泉、旅行、映画、散歩などでも構いません。
新しい体験を共有することで、夫婦の会話が増えるきっかけになります。
セックスレスは必ず解消しなければいけない?
必ずしもそうではありません。
夫婦の双方が、
「性生活がなくても幸せ」
「今の関係で満足している」
と思っているのであれば、無理に変える必要はありません。
一方で、
「本当は寂しい」
「愛情を感じられない」
「夫婦関係をもう一度変えたい」
と思っているのであれば、その気持ちを我慢し続ける必要もありません。
大切なのは、性生活の回数ではなく、夫婦二人が納得できる関係を作ることです。
まとめ|セックスレスの原因を知ることが夫婦関係改善の第一歩
夫婦のセックスレスには、
- 会話不足
- 仕事や家事による疲労
- 年齢による身体の変化
- 性欲の違い
- 夫婦間の不満
- スキンシップ不足
- 家族化
- 性生活へのプレッシャー
など、さまざまな原因があります。
そして、原因は一つとは限りません。
特に40代、50代、60代になると、身体だけでなく仕事、子育て、親の介護、老後など、生活そのものが大きく変化します。
だからこそ、セックスレスを単純に「性生活の問題」と考えるのではなく、夫婦関係全体を見直すきっかけとして考えることが大切です。
性生活があってもなくても、夫婦がお互いを大切にし、会話を楽しみ、安心して一緒に暮らせるのであれば、それは一つの幸せな夫婦の形です。
もし今、セックスレスについて悩んでいるなら、まずは相手を責めるのではなく、
「これから二人でどんな夫婦生活を送りたい?」
と話してみることから始めてみてはいかがでしょうか。


