はじめに|年金は「もらい方」で生涯金額が大きく変わる
年金は「いくらもらえるか」よりも**「どうもらうか」**で、生涯受給額や老後の安心度が大きく変わります。
特に50代・60代になると、
- 繰上げ受給は本当に損なのか?
- 繰下げ受給はいつが正解?
- 夫婦の場合はどう考えるべき?
といった疑問を抱く人が急増します。
この記事では、年金のお得なもらい方を、制度の基本から実践的な判断基準まで、初めての人にも分かりやすく解説します。

年金の基本|まず知っておくべき3つのポイント
① 年金は原則「65歳から」もらえる
日本の公的年金(老齢基礎年金・老齢厚生年金)は、原則65歳から受給開始です。
ただし、
- 60〜64歳で早くもらう(繰上げ受給)
- 66〜75歳まで遅らせる(繰下げ受給)
という選択も可能です。
② 受給開始年齢で「一生の年金額」が変わる
受給開始年齢による増減率は以下の通りです。
- 繰上げ受給(60〜64歳):1か月ごとに ▲0.4%(最大▲24%)
- 繰下げ受給(66〜75歳):1か月ごとに +0.7%(最大+84%)
一度決めた受給開始年齢は原則として一生変更できません。
③ お得かどうかは「寿命・収入・貯蓄」で変わる
単純に「早くもらう=損」「遅らせる=得」ではありません。
- 何歳まで生きる想定か
- 65歳以降も働くか
- 貯蓄や退職金がどれくらいあるか
これらによって正解は人それぞれです。
お得なもらい方①|繰上げ受給は本当に損なのか?
繰上げ受給のメリット
- 60代前半の生活が楽になる
- 働けない・収入がない期間をカバーできる
- 「長生きリスク」より「今の安心」を優先できる
繰上げ受給のデメリット
- 年金額が一生減額される
- 障害年金・遺族年金に影響が出る場合がある
- 長生きすると総受給額が少なくなる可能性
向いている人
- 健康不安がある
- 貯蓄が少なく、早く現金収入が必要
- 65歳以降も長く働く予定がない
お得なもらい方②|繰下げ受給はいつがベスト?
繰下げ受給のメリット
- 年金額が大幅に増える(最大+84%)
- 長生きするほど有利
- 老後後半の生活が安定しやすい
繰下げ受給の注意点
- 受給開始まで無収入期間が発生する
- 途中で亡くなると受給総額は少なくなる
- 税金・社会保険料が増える可能性
現実的に多い選択肢
- 70歳まで繰下げ(+42%)
- 基礎年金だけ繰下げ、厚生年金は65歳から
「全部まとめて」ではなく、年金を分けて考えるのがコツです。
お得なもらい方③|夫婦なら必ず考えるべきポイント
① 夫婦で受給開始年齢をずらす
- 夫:繰下げ
- 妻:65歳から受給
とすることで、
- 早い時期の生活費を確保
- 将来の年金額を増やす
というバランスが取れます。
② 加給年金・振替加算を活用
条件を満たすと、
- 加給年金(会社員期間が長い人)
- 振替加算(年上配偶者がいる場合)
が受け取れる可能性があります。
知らずに損している人が非常に多い制度です。
年金を最大限お得にもらうためのチェックリスト
- □ 年金見込額を確認している
- □ 65歳以降の働き方を想定している
- □ 生活費の最低ラインを把握している
- □ 税金・社会保険料の影響を理解している
- □ 夫婦それぞれの年金を把握している
1つでも不安があれば、専門家に一度整理してもらうだけで損を防げます。
まとめ|「正解」は人それぞれ。だからこそ準備が重要
年金のお得なもらい方に、万人共通の正解はありません。
ただし、
- 何も考えず65歳受給
- 制度を知らずに選択
これが一番の損になる可能性が高いのは事実です。
早めに情報を整理し、自分に合った受給戦略を考えることが、老後の安心につながります。
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※本記事は一般的な制度解説であり、個別の判断には専門家への相談をおすすめします。


